東京・12R・クラス別・3年間(2016年11月2日 ~ 2019年11月1日)
対象:131レース
東京競馬場は年間8レースのG1が行われます。G1当日は5レースの特別戦が組まれ、最終レースは特別戦となります。それ以外の日は平場レースです。なお、日本ダービーの日は最終レースに目黒記念(G2)が行われます。
この3年間で最終レースに行われたダート戦は、1勝クラスが18、2勝クラスが60、3勝クラスが6です。そのうちハンデ戦が2レースあり、牝馬限定戦が3レースありました。ハンデ戦と牝馬限定戦を省いた【全性・定量】だと、全部で79レースになります。
距離別です。ダートの最終レースは半分近くが1600で、残りの半分が1400です。ダート1300と、ダート2100の条件は1年に2レースぐらいしかありません
◎ダート1600
東京ダート1600の特徴は芝スタートです。外枠が長く芝部分を走れるため有利になっています。馬によっては芝で行き足がつかずに揉まれ込んでしまうこともあります。
最終・ダート1600の人気別成績です。勝ち馬のほとんどが1~6番人気から出ています。6番人気の複勝率が31%もあるように上位人気からチョイスするのが良さそうです。
1番人気のクラス別成績です。1勝クラスは勝率50%・連対率78%と優秀なのに対して、2勝クラスだと勝率が28%・連対率42%と信頼度が下がります。
年齢別成績だと3歳が優秀で、以下4歳・5歳と下がって行きます。7歳以上だと馬券に絡んだのは1頭のみとかなり厳しい数字が出ています。
騎手別では7勝をあげている戸崎騎手がトップです。ただし単勝回収率は57円と悪いです。2位の田辺騎手がほぼ同じ勝率ながら単勝回収率が112円と優秀です。他では福永騎手と丸山騎手の成績が良いです。
減量騎手の回収率は1キロ減の複勝が良いだけで、1着では買えないことがわかります。
厩舎別成績です。久保田・加藤・栗田・堀・金成の上位5厩舎が優秀です。藤沢・国枝厩舎は芝中心のため出走数が少ないですが、それなりに馬券に絡んでいます。
脚質別では逃げ馬の勝率が優秀です。逃げて勝った馬は6番人気以内かつ3歳・4歳なので、上位人気の馬で逃げ馬で3歳か4歳がいるなら狙ってみると良さそうです。逆に追い込み馬はかなり厳しい数値になっています。
東京ダート1600メートルは、芝スタートのため外枠有利という定説通りの結果が出ています。1枠1番から勝った唯一の馬は1番人気の逃げ馬でした。2番枠にいたっては2着が2回のみで1頭も勝っていません。3番枠も単勝回収率は9円です。外になるにしたがい複勝率があがっています。面白いのは1枠1番の複勝回収率が245円と優秀なことです。これは東京ダート1600は外有利が知れ渡っているため、かえって1番に入った馬が実力のわりに軽視されているのが原因です。
種牡馬別では、ゴールドアリュール産駒が5勝をあげています。他では、まだ2世代のみながらロードカナロアが優秀です。あとサマーバードとタピットが要注意です。
逆に有名どころで悪いのは、シンボリクリスエス・アグネスデジタル・サウスヴィグラス・ストーミングホーム・プリサイスエンドなどです。とくにシンボリクリスエスとアグネスデジタルの産駒はちょいちょい人気になっているわりに馬券に絡めていないので、名前を見つけたらバッサリ切るのが賢明です。
◎ダート1400
1600と違い、スタートからダートを走ることになります。1コーナーまで距離が長いので基本的には枠順の有利不利はないコースになっています。
4番人気がトップの6勝をあげているように、1600メートルに比べて人気馬の信頼度が落ちています。7番人気が2勝で連対率22%あげています。
サンプル数が少ないのでなんともいえませんが、2勝クラスでの1番人気の信頼度が低いことがわかります。連対率25%で4頭中3頭は2着にも入れていません。
年齢別では6歳が3勝をあげていますが、そのうち2勝はルメール騎手でした。人気でも凡走しているパターンが多々あるので、1600同様6歳以上は厳しいという結果になっています。3歳馬の勝率・連対率ともに1600より下がっているのに注意です。すべてダートを走るためスタート地点では芝を走る1600よりタフさが要求され、若干4~5歳馬に有利になっています。
ルメール騎手がトップの5勝をあげています。勝率45%はずば抜けています。1600でトップだった戸崎騎手は2勝のみで勝率も半分ほどに落ちています。続いて田辺・福永・柴山騎手です。福永騎手は連対率も37.5%と優秀なので注目です。穴っぽいところで野中騎手が未勝利ながら複勝率30%と健闘しています。馬券になった3頭はいずれも9~13人気の馬でした。
減量騎手は1キロ・2キロはダメで、3キロ減の馬がたまに2~3着に入るイメージです。
調教師ランキングでは伊藤圭三厩舎が2勝2着2回でトップです。1600だと20位以内に3つしかなかった関西の厩舎が1400では6厩舎も入ってきています。その他、藤沢・国枝・堀厩舎など名門厩舎の馬が出走してきた場合、高確率で勝利しています。
脚質別では、ダートスタートかつ1コーナーまでの距離が長いせいか逃げ馬の勝率が下がっています。だからといって追い込み有利になるわけでなく、その分先行馬の勝率が上がっています。連対率も30%あるので馬券の軸は先行馬から選んだ方が無難です。
馬番別では外枠有利の1600メートルより中程に好走馬が寄っています。内よりの1~3番は1600と同じく不振です。外過ぎると距離損があるので4~12辺りまでが理想です。
種牡馬別では唯一2勝をあげているステイゴールドがトップです。キングカメハメハ・クロフネ・エンパイアメーカー・パイロが2~5位に名前があるものの、単勝回収率はいずれも10円台と不振です。とくにパイロ産駒は短距離ダートで強いイメージがあるわりに勝率5%、連対率でも11%とかなり悪いです。ランキングに外国馬が3頭入っているなど、ミスタープロスペクター系とストームキャット系が活躍しています。もし父系に両方いなければ、母父にミスタープロスペクター系かストームキャット系がいないか探してみると良いでしょう。
◎ダート1300
東京ダート1300は基本的にはダート1400と変わりません。スタート地点が前になり、1コーナーまでの距離が100メートル短くなっただけです。
サンプルが8レースと少ないものの1番人気が1勝のみと期待に応えられていません。かわりに2番人気が3勝をあげています。このどちらかで7連対をあげているので、1番人気か2番人気のどちらかは連に絡むと見た方が良いでしょう。その他、11番人気と13番人気が1勝をあげているなど波乱の傾向が出ています。
たまたまだと思いますが4歳馬が0勝と勝てていません。そのかわりに5歳馬と6歳馬が活躍しています。
騎手では横山典弘騎手が2勝でトップです。単勝回収率は700円とかなり穴をあけています。1400・1600では上位だった戸崎・田辺騎手の成績が悪いです。ルメール騎手も1勝のみですが5回乗って複勝率60%と安定した成績をあげています。
減量騎手は3着が1回のみあるだけで、ほとんど馬券になっていません。中には1番人気に押されていた馬もいるので、1300では黙って消した方が良さそうです。
脚質では逃げ馬の勝率・連対率ともに0です。先行馬も複勝率は35%と高いものの、1勝のみと勝てていません。そのかわりに追い込み・差しが1600・1400よりも決まっています。これは1コーナーまでの距離が短い分先行争いが激しくなり、直線でバテる馬が出てくるためだと思われます。この辺に荒れている原因がありそうです。
種牡馬別ではプリサイスエンドとへニーヒューズが好成績をあげています。どちらも馬券になった馬は別の馬なので得意コースと考えて良さそうです。その他、芝で走る種牡馬の名前が並んでいます。そこまでダート血統にこだわる必要はなさそうです。
馬番別ではそれほど有利不利の差はありません。ただし、短距離でごちゃつくため内枠の差し・追い込み馬は割引が必要です。先行馬なら内枠、差し追い込み馬なら真ん中より外目の枠が良いでしょう。
出走馬の前走距離別成績です。1300という距離は東京コースにしかないため出走馬のほとんどは距離延長組か短縮組にわかれます。単勝回収率ではあきらかに前走ダート1200を使ってきた馬がいいです。ダート1200で6着以下に負けた馬が一変して穴を開けたパターンが複数あります。
◎ダート2100
坂の上からスタートして、ダートコースをぐるっと1週回ってくるコースです。スタートして200メートルほどで最初のコーナーがあるため、多頭数だとポジション争いが激しくなる場合があります。
サンプル数が7なので難しいですが、1番人気が1頭しか勝てていません。2番人気も2勝のみです。かといって大穴が激走するといったわけではなく、勝ち馬は8番人気以内から出ています。基本的には上位4頭の中から軸を選んで、相手は8番人気までの馬の中から探すと良さそうです。
年齢別では3歳馬の成績が悪いです。ダート2100という、スピードよりもスタミナを要求される条件で苦戦していることがうかがえます。他の条件では0勝だった8歳馬が1勝をあげています。5・6歳馬の成績は悪いので馬券の軸は4歳から選ぶのが良さそうです。
デムーロ騎手が2勝・3着1回でトップです。次に吉田豊騎手が2勝をあげています。戸崎・大野騎手は勝てていません。ルメール騎手も0勝ですが2頭に乗って3着が1回、その2頭は3人気と5人気の馬だったのでマイナスというわけではなさそうです。
関西の馬が5勝と関東を圧倒しています。勝率も13%・単勝回収率も144円です。ダート2100という条件はかなりめずらしく、適正のありそうな馬で狙って出走させてきていることがわかります。
前走で1800だった馬の成績が悪いです。それよりは同条件の2100もしくはダート2400の馬を使っていた馬の方が好成績をあげています。
種牡馬別ではキンシャサノキセキが2勝をあげています。ただ出走した4頭の中には1番人気を裏切ったパターンもあるのでどこまで信頼していいのか。3位のバトルプランはエンパイアメーカー産駒で、エンパイアメーカー自身も5位に入っているように見つけたら注目です。
【芝】
過去3年では、目黒記念を除いた東京最終レースの芝は1400が24レース、1600と1800が9レース、2000メートルが2レースあります。
クラス別だと1勝クラスと2勝クラスのみ行われています。このうち特別が2つで牝馬限定線が10レース組まれています。ハンデ戦は0でした。
◎芝1400
人気別の成績です。最終レースは荒れるイメージがあるのですが、芝1400では1番人気が13勝・勝率54%とかなり高いです。2着は1回のみなので1着固定が良さそうです。2~4人気も29~20%の連対率を確保しているように、総じて人気サイドでの決着が多いです。5番人気以下ではすべて合わせても3勝しかできていません。穴党にはかなり厳しいデータが出ています。
年齢別では4歳が勝率・単勝回収率ともに優秀です。6歳は3勝ながら単勝回収率が395円と高いです。3歳の3勝はいずれも1番人気の馬によるもので、2番人気以下だと勝ち切れていません。3歳で馬券に絡めたのも7番人気までです。データからは頭は4歳から選んで、穴なら5・6歳から選ぶのが良いでしょう。
騎手別ではルメール騎手が4勝・勝率50%でトップです。2位の戸崎騎手は勝率が18%で、あまり信頼度は高くありません。福永騎手が4戦して2勝・2着2回と連対率が100%です。4位の石橋脩騎手も勝率22%連対率33%と活躍しています。今月から来日するムーア騎手が7戦して1勝のみと不振になっています。
減量騎手はかなり厳しいですが、3キロ減の馬が希に突っ込んできて穴を開けています。
こちらは騎手が前走騎手のデータです。同じ騎手が乗るよりも騎手が乗り変わった馬のほうが回収率かなり良いです。とくに前走でルメール騎手(引き続き乗ってるのも含む)が乗っていた馬は注意です。前走でデムーロ騎手が乗っていた馬も勝っていないものの、複勝回収率が206円と高いです。他では萩野騎手から乗り変わった馬がなぜか3勝しています。
厩舎別ではとくにずば抜けた厩舎はないですが、関西の厩舎がちょくちょく好走しています。出走してくれば人気になることが多い藤沢・国枝厩舎が意外と成績がふるわずに回収率が悪いです。
脚質別では11番人気で逃げきったジェイラーの単勝が9500円ついたこともあり、逃げ馬の単勝回収率が1129円と飛び抜けて高いです。それ以外でも二桁人気で逃げ切った馬や2着に入った馬がいるので逃げ馬が内枠(とくに1番~4番)に入った場合は要注意です。
かといって差し馬が必ずしも不利というわけではなく、差しタイプの馬も勝率8%連対率15%と先行タイプを上回る成績を残しています。追い込み馬は不振です。
馬番別では内枠有利のデータがはっきりと出ています。外にいくほど勝率・連対率・回収率ともに下がって行く傾向です。脚質の項目でも書きましたが、逃げ馬が内枠に入った場合には要注意です。
種牡馬別ではディープインパクト産駒が4勝でトップです。勝率ではそれほど差はないものの、連対率では2位のダイワメジャーを引き離しています。ただし単勝回収率では57円なのでそれほどうまみはありません。むしろキングカメハメハやハーツクライ産駒が単勝回収率で100円を超えています。タイキシャトルは1勝のみながら単勝万馬券が出て、回収率が2000円近くになっています。意外なところだとステイゴールド産駒が勝ち切れていないものの4頭が複勝圏内に入り、複勝回収率が180円を記録しています。
他の条件は後日追記します。
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