今年のG1の傾向と分析 2020年編

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G1レース勝ち馬

レース名馬名S性齢騎手人気
有馬記念G1クロノジェネシス牝4北村友一1
ホープフG1ダノンザキッド牡2川田将雅1
中山大障JG1メイショウダッサイ牡7森一馬1
フューチG1グレナディアガーズ牡2川田将雅7
阪神ジュG1ソダシ牝2吉田隼人1
チャンピG1チュウワウィザード牡5戸崎圭太4
JCG1アーモンドアイ牝5ルメール1
マイルチG1グランアレグリア牝4ルメール1
エリザベG1ラッキーライラック牝5ルメール1
天皇賞秋G1アーモンドアイ牝5ルメール1
菊花賞G1コントレイル牡3福永祐一1
秋華賞G1デアリングタクト牝3松山弘平1
スプリンG1グランアレグリア牝4ルメール1
宝塚記念G1クロノジェネシス牝4北村友一2
安田記念G1グランアレグリア牝4池添謙一3
東京優駿G1コントレイル牡3福永祐一1
優駿牝馬G1デアリングタクト牝3松山弘平1
ヴィクトG1アーモンドアイ牝5ルメール1
NHKマG1ラウダシオン牡3M.デム9
天皇賞春G1フィエールマン牡5ルメール1
皐月賞G1コントレイル牡3福永祐一1
中山グラJG1オジュウチョウサン牡9石神深一1
桜花賞G1デアリングタクト牝3松山弘平2
大阪杯G1ラッキーライラック牝5M.デム2
高松宮記G1モズスーパーフレア牝5松若風馬9
フェブラG1モズアスコット牡6ルメール1

今年のG1の勝ち馬。モズスーパーフレアをはじめ7頭がG1馬の仲間入りを果たした。最大のニュースはG1・9勝をあげたアーモンドアイで、三歳牡馬牝馬で無敗の三冠馬が同時に誕生するなど記録づくめの1年となった。

3歳以上の混合レースで牝馬が9勝をあげるなど近年は牝馬優位が続いているが、その傾向に拍車がかかった。

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人気別集計

人気 着別度数 勝率連対率複勝率単回値複回値
1番人気 18- 3- 2- 3/ 2669.2%80.8%88.5%137113
2番人気 3- 5- 3- 15/ 2611.5%30.8%42.3%4766
3番人気 1- 6- 4- 15/ 263.8%26.9%42.3%4683
4番人気 1- 3- 4- 18/ 263.8%15.4%30.8%5180
5番人気 0- 2- 3- 21/ 260.0%7.7%19.2%053
6番人気 0- 1- 2- 23/ 260.0%3.8%11.5%048
7番人気 1- 1- 0- 24/ 263.8%7.7%7.7%6728
8番人気 0- 0- 1- 25/ 260.0%0.0%3.8%026
9番人気 2- 1- 2- 21/ 267.7%11.5%19.2%238138
10~人気 0- 4- 5-177/1860.0%2.2%4.8%048

スプリンターズSからジャパンカップまで1番人気が7連勝するなど、今年は1番人気がとにかく強かった。勝率は69%、連対率80%。過去10年の1番人気の成績は勝率36%・連対率53%なので、今年がいかにずば抜けた成績かわかる。これはコロナの影響で競馬が無観客or観客制限が行われて、静かな環境で人気馬がイレ込むことなく実力を発揮できたのが大きいと考えられる。

単勝の平均配当587円に対して、三連単の平均配当は65,336円と思いのほか高い。(過去10年の平均だと単勝1021円、三連単229,857円)これはフェブラリーSで16番人気のケイティブレイブが2着に入り三連単が46万円と荒れた他に、高松宮記念・チャンピオンズCと20万円台の配当が出た影響が大きい。

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騎手別集計

騎手 着別度数 勝率連対率複勝率単回値複回値
ルメール 8- 5- 1- 8/2236.4%59.1%63.6%7698
福永祐一 3- 3- 3-13/2213.6%27.3%40.9%2373
松山弘平 3- 2- 3-10/1816.7%27.8%44.4%40135
北村友一 2- 3- 2-11/1811.1%27.8%38.9%36111
川田将雅 2- 1- 1-16/2010.0%15.0%20.0%9840
M.デム 2- 0- 2-19/238.7%8.7%17.4%14669
池添謙一 1- 1- 2-11/156.7%13.3%26.7%80146
森一馬 1- 1- 0- 0/ 250.0%100.0%100.0%85135
戸崎圭太 1- 0- 1- 7/ 911.1%11.1%22.2%14775
松若風馬 1- 0- 0- 6/ 714.3%14.3%14.3%461115
吉田隼人 1- 0- 0- 1/ 250.0%50.0%50.0%16075
石神深一 1- 0- 0- 1/ 250.0%50.0%50.0%5555
横山典弘 0- 2- 3-10/150.0%13.3%33.3%088
武豊 0- 2- 2-16/200.0%10.0%20.0%0115
レーン 0- 2- 0- 5/ 70.0%28.6%28.6%044
和田竜二 0- 1- 1-10/120.0%8.3%16.7%0101
長岡禎仁 0- 1- 0- 1/ 20.0%50.0%50.0%01080

ルメール騎手が8勝をあげてトップ。アーモンドアイ・グランアレグリア・ラッキーライラック・フィエールマン・モズアスコットと複数の馬で勝利しているのも特徴で、他に複数の馬でG1勝利をあげたのは川田騎手とデムーロ騎手の2人しかいない。

今年は躍進したイメージのある福永騎手だが、コントレイル以外では勝てておらず単勝回収値は23円とかなり低い。

他では武豊騎手と横山典弘騎手のベテラン騎手が未勝利に終わった一方、若松騎手と森一馬騎手がG1ジョッキーの仲間入りを果たした。

乗り代わりは5勝で、このうち完全なテン乗りだったのは、デムーロ騎手(NHKマイルC@ラウダシオン)とルメール騎手(エリザベス女王杯@ラッキーライラック)のみ。

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調教師別集計

調教師 着別度数 勝率連対率複勝率単回値複回値
(栗)矢作芳人 4- 1- 1-15/2119.0%23.8%28.6%3839
(美)国枝栄 3- 3- 1- 8/1520.0%40.0%46.7%33100
(栗)杉山晴紀 3- 1- 1- 3/ 837.5%50.0%62.5%90338
(栗)斉藤崇史 3- 1- 1- 4/ 933.3%44.4%55.6%402157
(美)藤沢和雄 3- 1- 0- 7/1127.3%36.4%36.4%14358
(栗)松永幹夫 2- 0- 1- 5/ 825.0%25.0%37.5%9291
(栗)音無秀孝 1- 3- 2- 7/137.7%30.8%46.2%248194
(美)手塚貴久 1- 2- 2- 9/147.1%21.4%35.7%14101
(栗)安田隆行 1- 1- 1- 6/ 911.1%22.2%33.3%2364
(栗)飯田祐史 1- 1- 0- 1/ 333.3%66.7%66.7%5690
(栗)須貝尚介 1- 1- 0- 1/ 333.3%66.7%66.7%106106
(栗)中内田充 1- 0- 0-11/128.3%8.3%8.3%14526
(栗)大久保龍 1- 0- 0- 4/ 520.0%20.0%20.0%26664
(美)和田正一 1- 0- 0- 0/ 1100.0%100.0%100.0%110110
(美)堀宣行 0- 2- 0- 7/ 90.0%22.2%22.2%034
(栗)池添学 0- 2- 0- 4/ 60.0%33.3%33.3%0175
(栗)松下武士 0- 2- 0- 1/ 30.0%66.7%66.7%0116
(栗)角居勝彦 0- 1- 0- 9/100.0%10.0%10.0%037

コントレイルとモズアスコットで4勝をあげた矢作厩舎がトップ。次いでアーモンドアイの国枝厩舎が3勝で2位に入った。デアリングタクトの杉山厩舎が3位に食い込んだ以外は、G1常連の厩舎が並んでいる。

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生産者別集計

生産者 着別度数 勝率連対率複勝率
ノーザンファーム 15- 16- 14-109/1549.7%20.1%29.2%
ノースヒルズ 3- 1- 0- 17/ 2114.3%19.0%19.0%
長谷川牧場 3- 0- 1- 0/ 475.0%75.0%100.0%
グランド牧場 1- 1- 0- 3/ 520.0%40.0%40.0%
社台コーポレーション白老ファーム 1- 0- 0- 5/ 616.7%16.7%16.7%
Summer Wind Farm 1- 0- 0- 2/ 333.3%33.3%33.3%
坂東牧場 1- 0- 0- 2/ 333.3%33.3%33.3%
Alpha Delta Stables LLC 1- 0- 0- 1/ 250.0%50.0%50.0%
社台ファーム 0- 3- 0- 34/ 370.0%8.1%8.1%
コスモヴューファーム 0- 1- 1- 9/ 110.0%9.1%18.2%

ノーザンファームが15勝と今年も勝利を重ねた。一見すると他の牧場も健闘しているよう見えるが、”1900メートル以上&3歳以上”のG1レース(天皇賞春・宝塚記念・エリザベス女王杯・天皇賞秋・ジャパンカップ・有馬記念)に限ると17年の有馬記念@キタサンブラック以降、ノーザンファーム生産馬が15連勝しており、非ノーザンファーム生産馬はまったく勝てていない。先日行われた有馬記念も昨年同様1~3着馬がノーザンファーム生産馬だった。

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脚質上り別集計

脚質上り 着別度数 勝率連対率複勝率単回値複回値
平地・逃げ 1- 1- 3- 20/ 254.0%8.0%20.0%129134
平地・先行 12- 9- 5- 65/ 9113.2%23.1%28.6%8877
平地・中団 8- 9- 11-125/1535.2%11.1%18.3%2063
平地・後方 2- 4- 5-108/1191.7%5.0%9.2%331
平地・マクリ 1- 1- 0- 3/ 520.0%40.0%40.0%50100

逃げ切りで勝利したのは高松宮記念のモズスーパーフレアで、同馬は繰り上がりによるものだった。それ以外は逃げて勝った馬はおらず、例年通り先行・差しタイプの活躍が多く見られた。

余談だが、横山典弘騎手は大阪杯@ダノンキングリーとエリザベス女王杯@ノームコアで人気馬に騎乗して、奇襲策で逃げて失敗した。

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馬番別集計

馬番 着別度数 勝率連対率複勝率単回値複回値
1番 1- 1- 0- 24/ 263.8%7.7%7.7%1012
2番 2- 1- 1- 22/ 267.7%11.5%15.4%7542
3番 1- 3- 2- 20/ 263.8%15.4%23.1%482
4番 2- 0- 0- 24/ 267.7%7.7%7.7%129
5番 2- 1- 3- 20/ 267.7%11.5%23.1%2136
6番 2- 3- 3- 18/ 267.7%19.2%30.8%1698
7番 0- 3- 3- 20/ 260.0%11.5%23.1%064
8番 0- 2- 3- 20/ 250.0%8.0%20.0%050
9番 3- 1- 1- 20/ 2512.0%16.0%20.0%3240
10番 2- 0- 1- 23/ 267.7%7.7%11.5%1623
11番 3- 1- 3- 19/ 2611.5%15.4%26.9%21188
12番 2- 3- 1- 19/ 258.0%20.0%24.0%1695
13番 1- 1- 2- 19/ 234.3%8.7%17.4%688
14番 2- 2- 0- 19/ 238.7%17.4%17.4%1660
15番 0- 1- 0- 20/ 210.0%4.8%4.8%0102
16番 2- 1- 3- 13/ 1910.5%15.8%31.6%191162
17番 0- 1- 0- 12/ 130.0%7.7%7.7%013
18番 1- 1- 0- 10/ 128.3%16.7%16.7%2730

最後に馬番成績だが、フェブラリーS~天皇賞(春)まで8枠が7戦連続で馬券圏内に入るなど外枠の活躍が目に付いた。内枠に入った人気馬が苦戦する一方、内外の有利不利がなく馬券になる馬番がきれいに分散した。

勝ち馬の出なかった馬番は7・8・15・17で、とくに15番はフェブラリーSで2着が1回あるだけで、チャンピオンズC@クリソベリルが単勝1.4倍の圧倒的支持を受けながら4着に敗れるなど、完全な死に目となった。

まとめ

  • 1番人気が異常に強かった
  • 騎手はやっぱりルメール騎手
  • 常連厩舎が並ぶ
  • ノーザンファーム生産馬が圧倒的! 1900メートル以上のG1レースでは15連勝中!!
  • 例年に比べて外枠が活躍したため、馬番は分散傾向だった

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